映画テン年代ベストテンに寄せて

washburn1975.hatenablog.com


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1位(10点) 鍵泥棒のメソッド(2012、内田けんじ監督)
1位(10点) ガールズ&パンツァー 劇場版(2015、水島努監督)
1位(10点) シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2019、フィリップ・ラショー監督)
4位(7点) シン・ゴジラ(2016、庵野秀明監督)
5位(6点) グランド・ブダペスト・ホテル(2014、ウェス・アンダーソン監督)
5位(6点) 君の名は。(2016、新海誠監督)
8位(3点) マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015、ジョージ・ミラー監督)

10位(1点) イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014、モルテン・ティルドゥム監督)
10位(1点) この世界の片隅に(2016、片渕須直監督)
10位(1点) バクマン。(2015、大根仁監督)

 

 

「緻密な構成で張り巡らせた伏線を回収する映画」か、「何も考えなくてただ楽しい映画」か、どちらかに振り切った作品が好きです。愛しています。ということで、同企画の告知を見た時点では、『鍵泥棒のメソッド』と『ガールズ&パンツァー 劇場版』が同点1位でした。
ところが、11月末に公開された『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』を観てしまったため、大いに悩むことになりました。

『史上最香のミッション』、映画自体も、バカなくせに構成もしっかりしていて、純粋にエンタメとしても楽しめるし、「シティーハンター」のストーリーとして見ても、全く違和感がない。
その上何より、ラショー監督の「子供のころに見て大ファンになったアニメを、監督オレ、脚本オレ、主演オレ&ヒロインは自分のパートナーで実写化しちゃうぞ!」という映画バカ的な思いが、狂おしいほどに好きなんです。
観に行った回は、単なる通常上映なのに、終了後、拍手が巻き起こりました。そんなに映画を観ているわけではないけれど、拍手が起こった場に出くわしたのは、『ラヂオの時間』以来(多分これは、三谷幸喜の舞台を観た後の感覚で拍手した人が多かった、という理由だと思う)でした。
アルバトロスの配給作品を1位にしていいのだろうか、という葛藤で最後まで悩んだのですが、面白いと思ったものを面白い、と言わなければ、何を面白いというのか、分からなくなってしまう。結果、同率1位で3作品を並べることとなりました。

ガールズ&パンツァー 劇場版』は、何も考えない系の1位にしました。ストーリーなんてどうでもいい、無限軌道がきしみ、大砲がうなる、ただそれだけでも楽しく、気持ちいい映画体験ができることを教えてくれる傑作でした。

伏線回収系では、『鍵泥棒のメソッド』を1位にしました。どうしても1位は1本というなら、これが1位でした。内田けんじ監督は『運命じゃない人』『アフタースクール』を経て、脚本だけで引っ張るのではなく、役者の持ち味をも存分に引き出すディレクション力を身に付けて、完成期に入ったと思います。新作を最も待ち望んでいる監督です。

以下、簡単に。

シン・ゴジラ』は、「過去作でゴジラに蹂躙されてきた東京」と「現代に実在する東京」という2つの背景を壮大な伏線として使い、「(血液凝固剤を除いて)今あるものでなんとかする」精神で回収していく(その象徴が「無人在来線爆弾」)という意味で、伏線回収系として大傑作だと捉えています。

グランド・ブダペスト・ホテル』は、ウェス・アンダーソン監督の、偏執的なまでに緻密で計算された画面構成と、どこか抜けたストーリーとのバランスが完璧(ストーリーも緻密すぎたら息苦しくなる)。

君の名は。』はすさまじい映画でした。話はめちゃくちゃ。細部も穴だらけ。なのに、ただ「あなたのことが強烈に好きだ」という主題一点だけで押し通してしまった。

マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、思考を停止しても面白い、いや、思考を強制的に停止させられる、純粋な面白さがありました。

 

10位の3作品は割愛しますが、『シティーハンター』が入った代わりに落としたのは『カメラを止めるな!』でした。