口蹄疫に関する、僕の勘違いかもしれないことも含めた、覚え書き

誤りがあれば修正。気付いたことがあれば追加

家畜伝染病予防法
口蹄疫の疑いのある家畜の確認から先は家畜伝染病予防法に基づき移動・搬出制限などが粛々と進められる
○殺処分とその補償も規定されている
○補償額は畜体評価額の8割が国から
○家畜共済で残り2割が補填される
○果樹共済などが加入率の低さで悩んでいると聞く中、家畜共済の加入率はほぼ100%。意外だった
http://www.maff.go.jp/j/council/hoken/pdf/iin_report_h21.pdf
○農相は「全額補償」といっても、上乗せ分を払う必要はほとんどないのだろうか?
○なぜ殺処分し、国が補償するのか。また、なぜワクチンを接種しないのか
1 畜産業を営む上での、どうにも避けようのない天災であり、かつ、それでも産業を営んでもらわなくてはならないから?
2 口蹄疫バイラスが蔓延すると、生産性の恒常的な低下を招くから
3 口蹄疫ワクチンの効果がイマイチだから?
4 ワクチンを接種すると、感染しても発症しない=バイラスが残存していないかどうかの見極めが不能になり、清浄国への復帰が遅れるから
5 清浄国へ復帰できなければ、食肉・家畜などの輸出が不可能となるから
→今、どの程度日本の畜肉が輸出されているだろうか?海外の和牛人気は高いらしいが
○ワクチンを接種する場合でも、全頭接種はせず、リングワクチネーション→終息後殺処分か
○可能な限り速やかな殺処分と埋却・消毒が望ましいが、それが難しい場合、殺処分の優先順位は、一般的には発症牛・発症豚>同居豚>同居牛か。(豚は顕在化までの潜伏期間が長く、バイラス排出量も多い)

<蔓延防止>
口蹄疫を抑えられるかどうかは、初動に多くがかかっている
○が、初動がうまくいくかどうかは、運の範疇
○2000年は感染力の弱さといい、早期発見できたことといい、運が良かったとしか言いようがない
○早期発見できなくても、それは家畜飼養者や獣医師の責任ではない
○国が最も恐れているのは飛び火。搬出制限区域のはるか外で数カ所、口蹄疫が発生し、さらにそこから飛び火したら「失敗」
○現状、宮崎の一地域におさまっており、今のところは「成功」
○2010年の口蹄疫は、ある意味普通の口蹄疫。本当に2000年口蹄疫の、あの感染力の弱さは何だったのだ…?
口蹄疫バイラスを運搬する、最も危険な媒介者は「人間」と「車」。全く想定外のところに飛び火させる恐れがあるから
○ゆえに取材は自粛を要請
○つうかうろちょろされると本気で怖い
○ハエなどの昆虫は、媒介者として名前が挙がってこない?
○媒介者となり得るのだろうが、生活範囲が通常数百メートルのため、飛び火の恐れがない
○もちろん、車体についたまま運ばれる恐れもあるだろうが、それは車体消毒の一環で抑えられる
○農家さん同士で相談したくても、バイラスも一緒に運ぶ可能性があるため会うことも困難
○ゆえに孤独な神経戦を強いられる
○獣医師もうかうか診断に行けない
○「清浄な獣医師」「口蹄疫診断専門獣医師」のようなことになっているのだろうか?

<産業への影響>
○セリ市の停止。食肉も子牛も親牛も
○牛乳も出荷できない
○が、搾り続けないと乳房炎になるので、搾っては捨て…状態か?
○種付けができない
○肥育牛が出荷できない→過剰肥育による肉質低下
○車両に移動制限がかかるため、流通が滞っていたりするだろうか?
風評被害
○宮崎県が最も恐れていること。それは種雄牛の口蹄疫感染
→完全隔離していたりするだろうか
○宮崎県の畜産業は大打撃を受けた。現状、繁殖ができず販売もできないため、移動制限解除後も出荷頭数が戻るまでは1〜数年かかる