何やってんだ!今の私

女子大に入り、今の女子大生活に満足している私だが、時々ふと今の自分に疑問を持つことがある。

女子大というからには、教授や講師陣を除けば、大学の中で存在するのは女子か女性かメスか♀。女性比率でいえば、タービンズを凌駕し、ネネカ隊に迫る勢いである。あえて言おう、メスであると!
最初は異様に感じたものだが、慣れてしまえば天国である。下ネタは言い放題、笑い放題。人前で放屁しても眉をひそめられることがない。これが、以前は良妻賢母を校訓とした女子大の実態である。きっつー。

もちろん、女子大生の中にも二種類いる。それは処女か非処女か、なんて話ではない。本当に真面目で、勉強したい、あわよくばいい会社に就職したいと考える、意識の高い女子大生か、近づきつつある自分の賞味期限を意識しつつ、今ほど輝ける人生を送れる季節はないからと、私生活を充実させようとする女子大生か、である。なお、私がどちらのタイプであるかといえば、断然後者である。前者の後者ではない。後者の後者だ。

なるほど私も毎日社畜のごとく、決まった時刻に起き、決まった電車の決まった車両に乗って、決まった中年男の加齢臭をかぎながら学校にも行くけれど、それは勉強するためというより、友だちと楽しくおしゃべりしたいからだ。42歳・求職中の元課長なら1時間5000円取られるスキンシップ込みの濃厚サービスも、女子大なら無料である。

男性とのファーストコンタクトにも積極的だ。コンパのお誘いには、私は「はい」か「YES」かで答えている。メイクに服装にと気合を入れ、今日こそは強襲装甲艦ハンマーヘッドの侵入を許してしまうのではないかと夢に見つつ、数時間後、破れたものが膜ではなく夢であったとしても、またハンマーヘッドの話ばかりしているのである。

だがしかし。そんな一喜一憂の渦中では考えが回らないのだけど、ちょっとした時に、私何やってんの?って思うことがある。
所詮女性大生。頑張ったところで、メイクもファッションも高校生に毛の生えた程度の、背伸びも痛々しいイケてない女子大生である。私は小学生ですでに毛は生えていたけれど。
持っている服にもメイクにもそれほどお金をかけられないし、丸の内界隈の意識の高いOLと比べれば安っぽい。
なのに、何でこんなに頑張るのだろう。
女子大生という今しかない輝きをもっと出せばいいじゃんと思う一方で、こんな生活を一度リセットしたいなって思ってしまうのだ。

リセットボタンを押すことができたなら、どんな自分に生まれ変わるのだろうか。勉強は、バイトは、濃厚サービスは……。
リセット後の希望は特にない。ただ、いい波には乗りたいとは思っている。具体的には、稲村ジェーン。20年に一度訪れるという伝説の大波に。
生まれて20年、希望の轍を膨らませてきた私だが、あと少し何かがあれば、何か少し勇気があれば、リセットボタンを押さずとも、伝説のハンマーヘッドを膨らませる大波が訪れるのだろうか。そんなことを日々考えているのである。

(この文章はhttp://www.corylog.com/entry/2016/02/22/084817を読んだ後、42歳のおっさんと20歳の女子大生になりきりつつ、タイトルの言葉を数十回頭の中でリフレインさせながら62分間でリライトした)