一つ勉強になりました
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酒井法子「容疑者」の写真が有害な訳&毎日新聞社への凸 - kentultra1の日記 へのコメントとして - ヘビ1級タイトルマッチ
に対しトラックバックいただいた方の記事を拝読したら、重要な指摘が記されていました。ありがとうございます。
とある院生と話していたのは、写真選定の役回りはおそらく「整理」とか呼ばれる人間のもので、どの写真を掲載するか、その最終決定には一応デスク(ないし編集長)の承認が必要なのだが、ルーティンとしては「自然承認」になっているのではないか、ということだ。
全国紙の社会部内に写真選定役がひとり、というのはあり得ない話である(たぶんシフト制だろう)。つまり、上の写真でいう☆と★では異なる二人以上の人間が写真を選んだ可能性がある。そうなると話はややこしい。むろん、事件報道における写真選定の際は前日までの写真と見比べてバランスを取ること、などという内規があるのなら、それはそれで大したシステムといえるだろうが。
私は署名されている記者(同一人)が写真も選んでいるものと思っていたので、何もここまで印象操作しなくても…というつもりで「あさましい」と書きました。
ですが、写真選定を担当した整理記者が、前後の記事で違うのならば(実際はどうだか分かりませんが)、単なる偶然という可能性が出てきます。
例えばですが、ここに酒井法子さんのことを好きな整理記者A氏と、嫌いな整理記者B氏がいるとします。
すると、たまたま今回は、酒井法子さんを好きな整理記者A氏が「さん」段階で写真を選び、B氏が「容疑者」段階で選んだために、このようになっただけなのかもしれないのです。
つまり、
もしBが「さん」段階で、A氏が「容疑者」段階でそれぞれ選んだら、写真は逆になった可能性があるし、両方ともA氏またはB氏が選んでいたら、どちらも同じ写真になった…のかもしれません。
この可能性が排除できない以上、ひとまず「あさましい」というのは取り消したいと思います。
ただ、他紙も検索した上での印象論としては、傾向として「さん」と「容疑者」で、選定する写真の水準に違いがあるような…。スポーツ紙とはいえ、どうでもいいタトゥーの写真まで出すぐらいだし。
一方、
むろん、事件報道における写真選定の際は前日までの写真と見比べてバランスを取ること、などという内規があるのなら、それはそれで大したシステムといえるだろうが。
という内規・システムをマスコミはつくるべき、という批判は、実現可能性はともかく、アリだと思います。
いずれにしても、現状として読み手側ができることとしては、kentultra1様が当該記事のコメント欄で
さらに意義について言えば、マスコミの改善を期待するのは色んな意味で無謀であり、読み手側がそれを織り込んで対処できるようになる事が必要であり、それを促す事に上記の意味で意義があると考えます。本記事では、マスコミ批判の形を取りながら、その実、読み手に対する自覚の必要性を訴える物でもあります。その意味で、私はこの記事を書いた事に多少なりとも意義があると信じており、またきちんと実を伴った批判はぜひとも頂きたいと考えています。
と主張されているように、新聞であれ何であれ、「読むこと」に対する自覚が必要なようです。
なお、この主張、特に「読み手側がそれを織り込んで対処できるようになる事が必要であり」の部分、強く同意いたします。とても大事なことです。
というか、こんな大事な主張、コメント欄じゃなくて、最初から本文に載せればいいのに…。いや他人のエントリの構成にケチをつける気はないんですけれどね。直接書けば、もっと伝わるんじゃないかな、と。